ロシア

家を失う人が続出!悪質な金融業者からロシア国民を守れ!【新しい法律】

マイクロファイナンスに関して法律が変わった

今月2019年11月から色々と変化があったロシア。

その中の一つ、

住宅を担保にしたマイクロファイナンス(小規模融資)からのローンが禁止されました。

 

 

なんで住宅を担保にしたマイクロファイナンスローンが禁止になったの?
家を失う人が続出したんだよ。被害者がもう出ないように出来た法律らしい。

既に過去5年で500世帯以上のモスクワ民が家を追い出されたようです。

どういうことでしょうか?

なぜ家を失う人が続出したのか?

ロシアの銀行のローンの金利が高すぎた

銀行によってだったり、ローンの種類によって金利は異なりますが、ロシアの銀行での個人ローンの金利はどんな感じなのでしょうか?

ズベルバンク(ロシア貯蓄銀行)によると・・・

最低金利は・・・保証人付きだと12.9%/年、保証人無しだと13.9%/年

返済期間が延びると、金利はすごーく高くなるみたいです。

ソブコム銀行で借りた女性は・・・

270万ルーブル(日本円で約460万円)の借り入れ。

3年間返済予定で、金利はなんと・・・36%/年 (2015年時、現在は法律で制限有。後述します。)

参考:https://meduza.io/en/feature/2019/06/07/the-evictors

銀行などにもよるけど、日本の方が金利は低いですよね。

日本だと例えばカードローンでは短期間で返済すれば金利は2%くらいで、長期間かかると最大18%にまではなりますが・・・日本は消費者金融の金利の上限は18%と法律で決まっています。

低金利のマイクロファイナンスに乗り換えが悲劇!

さて、話はまたロシアに戻ります。

銀行の金利がとても高かったので、借りた人は返済に苦労します。

少しでも返済額を減らしたいと思うのは自然のことです。

 

より金利が低いマイクロファイナンス(小規模融資)*に借り換える人が続出しました。

※事業者は多数で悪質な事業者は多かったようです。

マイクロファイナンスの借り入れの際の担保が「家」だったわけです。

金利が低い、と言っても銀行より少し低かったくらい。

マイクロファイナンスの目的はもともと「貧困からの脱出支援」にあります。

「貧困からの脱出支援」なのに多くの人が真逆の結果になってしまった皮肉。

参考:http://money-village.com/s137/

 

日本の昔の消費者金融のイメージで、ヤクザまがいのやり口です。

何らかの理由で一度でも返済が滞る(数日遅れるなどでも)と、家がマイクロファイナンスの会社の物になってしまう。(;´Д`)恐ろしい・・・

借金が終わるまで、会社と賃貸契約を結ばせ、払い終わると荷物置いたままでも追い出されるという非道な業者まであるそう。

2019年11月から変わったこと

住宅を担保にできなくなった

マイクロファイナンスは融資する際の担保に「住宅」とすることは出来なくなりました。

担保とできるのは「人が住んでいない不動産」だけとなったようです。

2019年からは金利の上限が抑えられた

銀行の高すぎる金利が問題の発端でした。

2019年からロシアでは、個人ローンの金利は以下のように変わりました。

3万ルーブル以下の借り入れ・・・金利は最大36.445%まで

10万ルーブル以上の借り入れ・・・金利は最大29.985%まで

参考:https://kreditorpro.ru/kakoj-maksimalnyj-procent-po-kreditu/

それでも結構高い・・・

ロシア人は金融リテラシーが低い?

ソ連時代と今の住宅事情

ロシアでは若い時から住宅ローンを組んで、家を買ったり建てたりする人が多いそうです。

若者が親世代に住宅ローンの相談をしても親世代は住居は提供されたものなので、親世代はよく分からないと思います。

彼らの親世代は、ソ連時代に国から住宅を提供されていたので、ロシアになって家を建てた人は国から提供されていた家を売ったりして建てたのだろうと思います。

その時にある程度、借金をする人はいたかもしれません。

ですが、親世代は住居があった為に、今の住宅ローンを組んでいる若者ほど大きな借金を抱えた経験が無い人が殆ど

良く言えば、ソ連の時はお金のことを考えなくても国から色々と支給されるので生きてこれたと思います。

なので、ソ連時代に生きた人々の金銭感覚は今の若者と大きく異なるかもしれません。

ロシア人夫の金融リテラシー

ロシア人夫のお金についての基本的なポリシーは・・・

借金はしない。

・・・正論!

ロシアで働いていた時は(ロシアにしてはだけど)割と給料が良かったので彼なりに結構お金を貯めていました。

でも、家計簿などは一切つけたことはない・・・。

家計簿や事業の会計関係は私が管理しています。

頭でだいたい分かっているのに、わざわざ記録する意味って何?

って、以前本気で言っていたので呆れました。

(たぶん、私の夫だからだと思います。ロシア人でもしっかりしてる人はいると思います。)

 

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参考

当記事の参考にさせて頂いたニュースサイトや記事などです。詳細を知りたい方は是非ご覧ください。

https://www.vesti.ru/doc.html?id=3204057&cid=7

https://xn----7sbcfqlgbbng2aob1arhjb7b2a3b.xn--p1ai/mikrozajmy-pod-zalog-nedvizhimosti-budut-pod-zapretom/

https://mir24.tv/news/16384277/zapret-na-mikrozaimy-pod-zalog-zhilya-predotvratit-li-eto-moshennichestvo-s-kvartirami

https://www.nytimes.com/2019/08/05/business/economy/russia-consumer-debt.html

https://meduza.io/en/feature/2019/06/07/the-evictors

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