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乳製品の電子認証システムって?
この電子認証(証明?)システムがこの11月にヨーグルトやケフィアも対象になりました。
食の安全安心と食品の質の向上のため。
そしてもっと具体的に言えば、偽物の乳製品を排除するため!
何が今まで問題だったかというと、「乳脂肪代替品入り乳含有製品」において、乳脂肪の50%までをパーム油などで代替してもよかったことです。
この偽物の乳製品が今まで市場の20%を占めていたというから、それは結構な数字です。
乳製品として買ったのに、安い植物油が混ぜてあるなんてショックですよね。
乳製品の信頼が下がった原因
ロシアの乳製品規格は不備だらけだった?!
日本の食品規格は、国際的な食品規格コーデックス(Codex)を基礎につくられています。
画像引用:http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/en/
しかし、ロシアはそうではなかった・・・。。
植物性の油脂やタンパク質を混ぜていても乳製品になっていました。
売り場で本物と同じ場所に偽物も並んでいた
そしてスーパーの売り場には本物も偽物も同じ売り場で売られていて、消費者は乳製品としてそれらを購入していました。
ロシア人の乳製品離れも起こしていたようです。
乳製品の電子認証システムで変わること
食品のトレーサビリティ
食品のトレーサビリティとは「食品の移動を把握できること」
引用:農林水産省
生産からお店に並ぶまでの各過程の情報が分かるようになります。
消費者もバーコードを持っていけば、どんな牛乳から作られているか知ることができるそうです。
本物と偽物の売り場は分けられる
同じ売り場に本物と偽物が置いてあれば、知らず知らずのうちに安い方を手に取って偽物を買っている可能性も高かったと思います。
何せ、偽物は市場に20%、実に1/5出回っていたのですし。
獣医証明書が必要
品質の印として、各乳製品には獣医証明書が必要になるそうです。
これらの証明書も各データに入れられます。
製品に表示がされる
本物の乳製品には「乳脂肪代替品を使用していない製品」と表示されているそうです。
«Продукты без заменителя молочного жира»
👆この表示のある乳製品を選んで買えるといいですね。
乳製品の価格が10%上昇する可能性
この食品トレーサビリティシステムの導入により、かなりの費用が掛かっているようです。
それに伴い、乳製品が10%上昇する可能性があると専門家は言っています。
しかし、別のサイトでは「消費者にそんなに影響を与えない」と書いてあったりもするので実際のところは・・・ロシア在住の方なら分かるかもしれません。
10%って結構ですよね。日々買うものですし・・・。
ロシアではベラルーシ産の乳製品が多い
ロシアは世界屈指の乳製品輸入国です。
画像引用:https://finance.yahoo.com/news/russia-importing-thousands-european-cows-061738489.html
(グラフでは日本が第三位?!と来てますが、ほとんどチーズです。日本は生乳は100%自給です。)
その輸入元の国に2014年から変化がありました。
クリミア半島をめぐるロシアの動きに対応して、米国とEU が対ロ制裁措置を発動。
画像引用:ウクライナ情勢一段と緊迫、クリミアがロシア編入決議(ロイター)
これに対して黙っているロシアではなく、ロシアへの経済制裁への対抗措置として2014年に特に欧州を対象にロシアへ輸出できなくさせたようです。
そこから、ロシアの乳製品の輸入元は殆どがベラルーシとなっているそうです。
ただ、ロシアの酪農・乳業は拡大傾向にあるそうで、これからどんどん国内の酪農・乳業が発展していく可能性があります。
乳製品にまつわるエピソード
ロシアの袋牛乳で失敗
電子認証システムに全く関係ないのですが、ロシアの牛乳って袋で売っていたりします。
画像引用:http://klunok.com.ua/ru/catalog/molochnoe-i-yayca/moloko-i-kislomolochnye-izdeliya/moloko/2880-moloko-prostokvashino-25-900g-paket
この画像の2.5%って乳脂肪だと思うんですけど、日本の規格だと乳脂肪が3.0%じゃないと牛乳と言えないんですがね。。薄めてる・・・?
「穴開いたら大変だな」と少し避けたりしていたのですが、でも安いのでたまに買っていました。
で、やってしまってました。(-_-;)
買い物袋をどこかで引っ掛けたようで、牛乳と買い物袋を貫通させた穴が
外へピューーと。
雪道だったので、同じ白でしばらく気が付かず。。
結局、全部牛乳は無くなりました。(気づいてたとしてもどうしようもないのですが)
日本でケフィアが売られない理由
(ボカシ入れています。。)
日本でもかなり前に通販でケフィアが少しブームになっていた時期がありました。
母が購入し、ケフィアを家で作っていたことがありました。w
しかし、ケフィアグループが後々破産しました。
この頃には母はもうケフィアを作らなくなっていましたので関係なかったのですが。
ケフィアはヨーグルトより酸っぱいので、日本人の口には合わないと言われていました。
だからブームも長続きしなかった・・・と言われたりしていましたけど、
実際のところ、ケフィアはスーパーなど出来たものを日本で販売することができないので、ブームになるとしても限界があったと思います。(ケフィアグループの経営実態や体質などは別の話として)
通販でやっていたのはケフィアのキットを買って、実際につくるのは自分でやらなければいけませんでした。
日本で販売することが出来ない理由は、日本の「食品衛生法」にあります。
乳および乳製品の成分規格等に関する省令には、さらに乳等の器具もしくは容器包装またはこれらの原材料の規格および製造方法の基準が定められており、販売に供する発酵乳に用いる容器は密封できるものでなければならないと定められています。
引用:https://www.nakagaki.co.jp/1_4.html
日本では今、外国の食品でも手に入りやすくなりましたが、ケフィアは手に入らないので旅行先の国で売られていたら楽しむのもいいかもしれないですよね。
参考記事
https://www.vesti.ru/doc.html?id=3109800
https://www.cnews.ru/news/top/2019-07-01_vlasti_vveli_elektronnye_sertifikaty_na_syr_i
https://tass.ru/ekonomika/6149776
https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_000349.html