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ロシアは世界のインターネットから独立性を高める
ロシア語でСуверенный Интернетです。「суверенный」は「主権を有する」、「独立の」といった意味を持ちます。
今年の5月1日にプーチン大統領はロシアの外国とのインターネット通信への規制を強化する「ロシア連邦法 第90-FZ」に署名しました。
この目的は「外部からの悪影響からロシア国内のインターネットの安全性を向上させ、安定させる」ということらしいです。
例えば、ロシアから海外のサイトへアクセスする場合、ロシア連邦通信局のネットワーク接続点を経由してアクセスすることになります。
ロシア当局がロシアのインターネットが危険な状況にさらされていると判断した場合にそれを遮断できる、ということらしいです。
なので、ロシア当局に「危険だ」と判断されたら遮断されてしまう可能性があります。
YoutubeやInstagramが使えなくなる?!
ロシア国内ではそういった不安の声が出ていたようです。
施行日の本日、インスタグラムでロシアのウラジオストクからの投稿を確認しました。
Youtubeもロシアからの投稿が普通に行われています。
特に問題はないようです。
ただ、ロシアはソーシャルメディアへの規制を強めています。
テロからロシアを守るという名目がありますが、反政府活動家の通信を遮断したりされているそうです。
アメリカのFreedom On The Netは
ロシアは人気のアプリテレグラムを使用禁止にしようとし、インターネットの匿名性の制限と検閲を増加させることを目的とした多数の法律の立案したり、6年連続でインターネットの自由度が低下され続けている。
引用元:Putin Now Has Russia’s Internet Kill Switch To Stop U.S. Cyberattacks
と警告しています。
まだまだ続くロシアのインターネットの規制
この11月1日に施行されたこのシステムが完全に準備が整った状態ではないらしく、まだまだ準備状態である箇所もあるそうです。
11月1日に普通に外部サイトにアクセスして使用できても、突然制限が入ったりする可能性もありますね。
また、このロシアのインターネットに関する法律、通称「ルネット法」の目指すところは2021年の5月に施行される国内のドメインシステムの確立です。
これにより、ロシア連邦通信局はウエブサイトへのアクセスを簡単に遮断ことができます。さらにウエブサイトへのアクセス制限は簡単に解除できなくなります。
最終的にロシアのインターネットアクセスは全てロシア連邦通信局に管理され、ロシア連邦通信局はほぼ全てのトラフィックデータにアクセスできるようになるそうです。個人情報はロシア連邦通信局に常に醸されている状態になるんですね。。
ロシア当局の目指すところは中国のようなインターネット監視システムのようです。
システムの構築に莫大な費用がかかっている
このプロジェクトの予算は300億ルーブルと提示されていますが、専門家はこの法律が問題に直面すると2倍、3倍になると予測しています。
このプロジェクトはロシアの財政状況を悪化させると懸念されているようです。
当面は心配なし?!
2014年頃からメディア規制が強化されたロシアでは、LINEなどの特定のSNS通信が使用できなくなっています。
LINEをロシアで使用する場合はVPNアプリを使用すれば利用可能ですが、こちらに注意点も挙げていますのでご参考まで。
今後ですが、2019年3月に成立した通称「フェイクニュース禁止法」によって、当局はフェイクニュースを発信しているサイトをブロックする権利を有することになりました。
その法律の面でもFacebookやTwitterがブロックされる可能性も考えられます。
・(今のところ)心配されていたYoutubeやInstagramの使用に問題なし!
・LINEが使用できない環境に変わりなし
・今後TwitterやFacebookなどに対して制限がかけられる可能性はある
参考記事
https://newsland.com/user/4298131488/content/bez-youtube-i-instagram-c-1-noiabria-2019-goda-rossiiane-ozhidaiut-otkliucheniia-interneta/6894742
https://www.lexology.com/library/detail.aspx?g=d3649e65-acb5-464b-86dc-98f959aa3af3
https://www.novayagazeta.ru/articles/2019/09/27/82138-suverennyy-internet-ne-nastolko-surovyy
https://www.reuters.com/article/us-russia-politics-fakenews-idUSKCN1QZ1TZ