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2019年に訂正した理由
当記事はもともと2017年に書いたものでした。
当時とは情勢も変化したことはもちろんですが、
勘違いしていた内容もありました。
2017年当時の記事はロシアで生活することになっても
「居住者」として日本に住民票を残しておくことについて言及しておりましたが、
現実的には難しいということと、
実際に海外で生活している方でも「居住者」としている方もいますが、
あまりしない方がいいと思いましたので、その点も含め全体を訂正しております。
また、ロシアと日本は年金協会はありませんが、
日本で手続きを取れば受給年齢になった時に日本の年金を海外の口座へ送金してくれるそうです。
ロシアでは受け取れないと書いていたので、訂正してお詫び申し上げます。
大変申し訳ありません。
その他、何かあればご指摘頂ければ幸いです。
ロシア人の平均収入は?
2018年のロシア人の平均収入は・・・
ロシア人の月の平均収入
日本円で約55000円(32635 ルーブル) 注:2019年3月のレート
ロシア人の月の平均月収
日本円で約74000円(43400 ルーブル)注:2019年3月のレート
ロシア人の月の平均年金
日本円で約23000円(13360 ルーブル)注:2019年3月のレート
参考:https://ru.wikipedia.org/wiki/Доходы_населения_России
賃金の中央値
ロシアは大きい国ですし、都市と地方によっても賃金が大きく異なります。
上記は平均月収でしたが、一番多い数値(中央値)は約42000円です。
(24700ルーブル、2017年のデータ。レートは2019年3月現在。)
約半数ほどこの価格帯の賃金で、ロシア人の給料は約42000円が最も多いという結果となりました。
地域による賃金差
地域によって幅があります。下図の注釈をもとに日本語&色分けをしました。
色見本の■がぐちゃぐちゃでお見苦しくて申し訳ありません。。(*_*; 性格出てるなぁ
地域による賃金の中央値の色分け図(2017年)
例えば、以下の図はロシアの中央連邦管区の地域の平均賃金です。
ロシアの中央連邦管区の地域の平均賃金(2016年)
画像引用:https://ru.wikipedia.org/wiki/Доходы_населения_России
Московкая областьはモスクワ州です。
一番下はロシアの首都、г.Москваモスクワ市です。
モスクワ州の表の平均賃金をさらに平均化すると月41400ルーブル(日本円で約70,000円)。
他の州に比べて平均賃金が高くなっているのは、モスクワ市によって平均が押し上げられているんでしょうね。
モスクワ市は月68480ルーブル(日本円で約116,247円)
色分けの図を見て頂くと、モスクワ州の部分はモスクワ市だけ濃い青色になっているのがわかります。
首都の力はすごいですね。
注意1:色分け図の方は中央値であって平均値ではありません。
注意2:年度が違います。
ロシアでの生活費はいくら必要?
ロシアで生活するのにネックなのが、お金です。
ロシアでの最低生活費は月10792ルーブル(日本円で約18,000円)となっています(2015年のデータ、レートは2019年3月現在)。
ロシアの賃金の中央値が24700ルーブル(約42000円)ですから、生活費は賃金の半分ほどに収まることになります。
10792ルーブルは最低生活費ですから、もっとかかるでしょう。
でも、約2万円ほどあればロシアでは最低限の生活できることになります。
※都市部の場合は物価は高めなので、その限りではありません。
ルーブルの推移
今後、ルーブルはどうなっていくのでしょうか?
以下、90年代後半から現在にかけてのUSDとRUBの推移です。
(2019年に差し換え)
画像引用:https://jp.investing.com/
1998年のロシア財政危機により、ルーブルが下落。
ルーブル切り下げにより、債務不履行になったロシア国内の銀行から国民は預金を引き出せなくなりました。
それからずっと、ルーブル安がとまりませんね。
2014年に急激なルーブル安が進行し(なんと1日に14%ほど下落を記録)
それによって、一気に6.5%も利上げして、政策金利17%にする通貨防衛策をとりましたが、ルーブル安が続きました。
2018年トルコリラの急落によって、新興国市場のリスク回避傾向による影響を受けて再び下落。
2019年はロシア中央銀行の政策とロシア疑惑の問題による影響を受け変動すると思われます。
ロシアの銀行の金利が魅力的
ロシアのいいところは、銀行の金利が高いところです。
なんと9.4%という高い金利!日本は0.1%。。
ロシアの銀行にお金を預けすぎるのも怖いですが(^_^;)
(※3月20日追記:9%などの高い金利の銀行は信用があまりないそうです。ズベルバンクが良いとのこと。それでも6%あります。)
リスクがありますので、ロシアに住んでいる方以外にはあまりオススメできません。
ロシア在住の場合はインフレ率をカバーする為に、
銀行にお金を預けておくことをオススメします。
ロシアに移住後の将来、年金など
ロシアと日本には社会保障協定がありません。
なので、ロシアへ移住してロシアで年金を納めていようとも、必要な加入年数は
日本のものと合算できません。
日本では非居住者でも年金を納めることができますので、
「国民年金の任意加入」の手続きを行いましょう。
日本の銀行の口座にある程度お金を残しておいて、
自動引き落としにしておけば海外にいても大丈夫ですね。
ロシア在住でロシアの年金に加入して納めている場合でも、
加入年数が足りなかったり、点数などによって受給できない可能性があります。
加入年数は新システムが導入されて1年毎追加されているので、どこまで追加されるのかよく分かりません。
またロシアの年金は安すぎて到底頼れるものではありません。。
追い打ちをかけるように、2014年に年金受給額がさらに引き下げられました。
しかし、とどめの2018年。年金支給開始年齢が引き上げられる法案が可決。
計画は、現在女性が55歳、男性が60歳の年金受給年齢を、
2034年に女性が63歳、男性は2028年に65歳に引き上げられる。
結構引き上げましたよね。。('_';)
関連記事:
日本で非居住者であっても、年金の任意加入はしておきましょう!
日本は10年年金を収めていればもらえる!ので、絶対に加入しておくべきです。
ロシア在住でも日本の年金は受け取れます!
将来、日本の年金をロシアで受け取りたい場合は、
日本で一度手続きする必要がありますが、
日本から海外へ送金してもらえます!
ドル建てで送られるそうです。
詳しくは、国民年金機構のHPへ!
日本で税金を納めなくていいようにもしも非居住者となった場合
日本で税金を納めなくてもいいように、非居住者となった場合、日本の国民健康保険などは加入できなくなります。
(※2019年3月訂正、以下)
我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。
「住所」は、「個人の生活の本拠」をいい、「生活の本拠」かどうかは「客観的事実によって判定する」ことになります。
したがって、「住所」は、その人の生活の中心がどこかで判定されます。
ある人の滞在地が2か国以上にわたる場合に、その住所がどこにあるかを判定するためには、職務内容や契約等を基に「住所の推定」を行うことになります。
「居所」は、「その人の生活の本拠ではないが、その人が現実に居住している場所」とされています。
引用:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2875.htm)
日本で非居住者でも日本の病院にかかりたい場合
日本に一時帰国した場合に、日本で病院にかかりたい場合
一時的に日本で住民票を戻し、国民健康保険に加入することが出来るそうです。
これについては、問題視されているそうなので、
日本に帰国して医療を受けると決める前に、直接住民票を戻す役所へお問い合わせ下さい。
日本で年金を払い続けるには
ロシアへ移住を決めたら、非居住者の手続きと「国民年金の任意加入」の手続きも行いましょう。
国民年金第1号被保険者の平成29年度の1か月当たりの保険料は、16490円です。
まとめて払えば少しお得になるものの、(2年前納で約15000円の割引)高いです。
最低加入年数の10年はとりあえず満たしておくようにお金を残しておきましょう!
まとめ
ロシアに移住したなら?
・ロシア国内での生活に問題はないが、ルーブル安は続くとみられるので日本帰国の航空券代は高くつく。
・ロシアの銀行の金利を利用し、少しでも貯蓄を増やす(ただし全額預けるのは危険)
・日本で非居住者の手続きと同時に国民年金は任意加入手続きをする!
間違いや疑問点などありましたら、ご指摘頂けると助かります。m(_ _)m